いやぁ〜、さすが変人。
やることが、ワケ解りません。
(・・・いきなり何だよ・・・)
変人・・・もとい、へんくつノルドが、あっさり開けてくれた、
バーンの抜け道とやらを通って、東へ行くことが出来た勇者ご一行様。
なかなか開けてくれない道と聞いていたから。
それなりに、準備してたのですが。
・・・そりゃもちろん、宝探す準備ですがな・・・
そこまで隠すくらいだから、何かすんごい宝があるんでしょ?
え?
違うの??
もしかして、
すんごいモンスターが住んでるからとか?
なんだよ・・・。
それじゃぁ、まるで、ノルドが良い奴みたいじゃん。
(・・・嫌な奴みたいじゃん・・・)
などと、あれこれ推測しているうちに、
バーンの抜け道を、抜けきってしまった!(あっさり)
なんのことはない・・・。
特に何の変哲もない、ただの抜け道でした。
だったら「バーンの抜け道」なんて
思わせぶりな名前、付けないで欲しい・・・。
・・・おうおう、小さいおっさんよ〜!!
この抜け道を、そんなにひた隠しにして、
あなたに何のメリットがあるですか!?
この道を隠す意味を、原稿用紙2枚以内でまとめよ。
・・・なんつって。
もう一度、抜け道を引きかえして、
ノルドを問い詰めてやりたい衝動にかられましたが。
彼とは会話になりそうにないから、やめておこう。
そして、ご一行が到着したのは。
こしょう屋さんがある町、バハラタです。
とりあえず。
こしょう屋以外に用は無いので、一目散にこしょう屋を目指します。
がっ!!
こしょう屋さん閉まってるじゃん( ̄□ ̄;)!!!!!!!!
・・・聞くところによると・・・。
こしょう屋さんところの孫娘、タニアちゃんが、人攫(さら)いに攫われてしまい。
それ以来、こしょう屋さんは商売どころじゃなくなってしまったらしい。
なるほど。
金持ちの娘は、これだから怖いのだ。
良かったよ、うち貧乏で・・・。
(何の話しだ。)
しかし。
独占でこしょう売って、大儲けしてる守銭奴な商人かと思いきや。
孫娘が心配で、商売できないとは!
良い奴じゃん。>こしょう屋。
(いや、それ、普通・・・)
よし!
ここは、このわしに任せておけっ!
なんてったって、勇者様だからな!!( ̄∇ ̄) ハッハッハッ
(こんな勇者・・・)
こしょう屋にこっそり恩を着せつつ。
無事に連れ戻したら、こしょうくれよな!
もちろんタダで!!
なんて交渉していたら。
一人の若者が登場。
攫われたタニアちゃんの恋人で、グプタと言う、変な名前の青年です。
彼は、
「旅の人にまかせておけません!僕が行ってタニアを助けてきます!」
・・・なんて言い残し、走り去って行きました。
ひゅぅ、ひゅぅ〜〜〜♪
若いってイイねェ〜〜〜〜(★´ー`★)
(・・・オヤジがいます、オヤジ・・・)
こんな微笑ましくも、むず痒い光景を見て。
こしょう屋の親父さんは、狼狽してしまいます。
「ああ!!!
これでグプタまで攫われたら、私はどうすればよいのだぁ!!」
うわっ( ̄□ ̄;)!!!!!!!!
い、今・・・。
猛烈に、嫌な予感したぞ・・・。
グプタまで・・・。
グプタまで・・・。
グプタ、まで・・・?
はっ!!
しまった〜〜〜〜!!!
これで、助けなきゃいけない相手が、
確実に一人増えたっ!!
カワイイ娘さんならともかく、
あんな熱い兄ちゃん助けたって、なんも楽しくないぞっ!!!
(・・・やっぱりオヤジがいます、オヤジが・・・)
こらぁ〜〜〜!!
待て、グプタこの野郎ぉ〜〜〜〜!!!
120%足引っ張るから、行くなぁ〜〜〜!!
じっとしてろ〜〜〜!!!!!
グプタぁぁ〜〜〜〜〜〜!!!!
ヾ(`ε´;)ノヾ(`ε´;)ノヾ(`ε´;)ノヾ(`ε´;)ノ=3=3=3
勇者ご一行サマ。
こしょう屋主人よりも、さらに狼狽。
(・・・くすっ・・・)
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