その17。







いやぁ~、さすが変人
やることが、ワケ解りません。
(・・・いきなり何だよ・・・)









変人・・・もとい、へんくつノルドが、あっさり開けてくれた、
バーンの抜け道とやらを通って、東へ行くことが出来た勇者ご一行様。



なかなか開けてくれない道と聞いていたから。
それなりに、準備してたのですが。


・・・そりゃもちろん、宝探す準備ですがな・・・


そこまで隠すくらいだから、何かすんごい宝があるんでしょ?



え?
違うの??


もしかして、
すんごいモンスターが住んでるからとか?


なんだよ・・・。
それじゃぁ、まるで、ノルドが良い奴みたいじゃん。
(・・・嫌な奴みたいじゃん・・・)








などと、あれこれ推測しているうちに、

バーンのけ道を、けきってしまった!(あっさり)








なんのことはない・・・。
特に何の変哲もない、ただの抜け道でした。

だったら「バーンの抜け道」なんて
思わせぶりな名前、付けないで欲しい・・・。







・・・おうおう、小さいおっさんよ~!!


この抜け道を、そんなにひた隠しにして、
あなたに何のメリットがあるですか!?

この道を隠す意味を、原稿用紙2枚以内でまとめよ。


・・・なんつって。
もう一度、抜け道を引きかえして、
ノルドを問い詰めてやりたい衝動にかられましたが。





彼とは会話になりそうにないから、やめておこう。












そして、ご一行が到着したのは。
こしょう屋さんがある町、バハラタです。


とりあえず。
こしょう屋以外に用は無いので、一目散にこしょう屋を目指します。


がっ!!
こしょう屋さん閉まってるじゃん( ̄□ ̄;)!!!!!!!!




・・・聞くところによると・・・。

こしょう屋さんところの孫娘、タニアちゃんが、人攫(さら)いに攫われてしまい。
それ以来、こしょう屋さんは商売どころじゃなくなってしまったらしい。





なるほど。
金持ちの娘は、これだから怖いのだ。
良かったよ、うち貧乏で・・・。
(何の話しだ。)




しかし。
独占でこしょう売って、大儲けしてる守銭奴な商人かと思いきや。
孫娘が心配で、商売できないとは!






良い奴じゃん。>こしょう屋。
(いや、それ、普通・・・)






よし!
ここは、このわしに任せておけっ!




なんてったって、勇者だからな!!( ̄∇ ̄) ハッハッハッ
(こんな勇者・・・)





こしょう屋にこっそり恩を着せつつ。
無事に連れ戻したら、こしょうくれよな!
もちろんタダで!!

なんて交渉していたら。


一人の若者が登場。
攫われたタニアちゃんの恋人で、グプタと言う、変な名前の青年です。

彼は、
「旅の人にまかせておけません!僕が行ってタニアを助けてきます!」
・・・なんて言い残し、走り去って行きました。





ひゅぅ、ひゅぅ~~~♪
若いってイイねェ~~~~(★´ー`★)
(・・・オヤジがいます、オヤジ・・・)





こんな微笑ましくも、むず痒い光景を見て。
こしょう屋の親父さんは、狼狽してしまいます。

「ああ!!!
これでグプタまで攫われたら、私はどうすればよいのだぁ!!」







うわっ( ̄□ ̄;)!!!!!!!!






い、今・・・。
猛烈に、嫌な予感したぞ・・・。





グプタまで・・・。
グプタまで・・・。

グプタ、まで・・・?






はっ!!
しまった~~~~!!!




これで、助けなきゃいけない相手が、

確実に一人えたっ!!





カワイイ娘さんならともかく、
あんな熱い兄ちゃん助けたって、なんも楽しくないぞっ!!!
(・・・やっぱりオヤジがいます、オヤジが・・・)







こらぁ~~~!!
待て、グプタこの野郎ぉ~~~~!!!



120%足引っ張るから、行くなぁ~~~!!



じっとしてろ~~~!!!!!








グプタぁぁ~~~~~~!!!!



ヾ(`ε´;)ノヾ(`ε´;)ノヾ(`ε´;)ノヾ(`ε´;)ノ=3=3=3








勇者ご一行サマ。
こしょう屋主人よりも、さらに狼狽。
(・・・くすっ・・・)